'05購入。
Fender社のギター職人の中で、マスター・ビルダーと呼ばれる数人の職人たち。
その中でもトップに位置する大ベテラン、ジョン・イングリッシュ氏。
本来はストラトキャスターやテレキャスター等のギターの特別仕様を作っている。
だがベースギターの製作本数は少ない。
山野楽器の発注で出来上がって来たのが、この一本。
貴重である。
'60年デビューのJazz Bassを細かく再現し、長年使われてきたかの様に傷までつけた仕様。
見た目の経年変化のリアルさに先ず圧倒される。
風格さえ感じさせるところは流石の腕前。
ネックはまるで'60年当時の物の様にしっかりした手応えだ。
ボディーも軽く、よく乾燥させた感じに鳴る。
ピックアップ・フェンスの軽い錆も再現。(私はフェンスは外して使っている)
なんと各弦毎にセットされるミュート装置も正確に再現。(これも私は外している)
もちろん、各ピックアップのボリューム/トーンはスタック・ノブ式である。
トーン・ノブは回すとカチカチと引っ掛かりがある様にしてある。
あまり使い易い物ではない。
このスタック・ノブ方式はフロントとリアのトーンを別々にセッティングしてのミックス音を出すことが出来るわけだが、やはりトーンは'62年後期以後のモデルの様に、マスター・トーンとして一個にした方が扱い易い。
とはいえこの一本の魅力は、忠実に再現しているところにあるから、私はこのままで使うつもりだ。
ピックアップのスペシャル・ハンド・ワイヤリングはお馴染みアビゲイル・イバラさん。
御年80歳前後のこの女史は、Fender社創業当時から楽器製作に関わり、現在はピックアップのハンド・ワイヤリングのスペシャリストとしてカスタムショップに在席し、マスター・ビルダーたちの絶大なる信頼を受けながら、素晴らしい音のピックアップを作り続けている。
凄い事だ。
私の所有するFender Custom Shop製のベースやギターのピックアップは、全てこの方の手による物である。
「ご健在な内に、たくさん手に入れたい」と思ってしまう。
出音は、'62年より元気でエッジの立った音で、本物を弾いた時の印象とまったく変わらない。
中域にしっかりした張りがあり、トーンを絞っても音像がクッキリしている。
乗りの良いラテン系の曲で弾いてみたくなる。
指のタッチに鋭く反応するので、弾き手のレベルは丸出しになるかもしれない。
油断出来ないベースだと思う。
まだどこにも登場させていないが、早く弾きこなして活躍させたい。
いずれ素晴らしい価値が出るベースだ。
まことに残念なことに、ジョン・イングリッシュ氏は'07年6月28日、57歳で逝去されました。
謹んでご冥福をお祈り致します。
※写真は準備出来次第、順次載せます。
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