No.9 【 Fender Jazz Bass Custom Masterbuilt by John English '04 】

Fender Jazz Bass Custom Masterbuilt by John English '04

アルダー・ボディー
   ハーレー・ダヴィッドソン・スウェード・ブルー・パール仕上げ
   メイプル・ネック
   ローズウッド・スラブ指板
   ヒップショット・ドロップDチューナー
   ブラック・アノダイズド・アルミニウム・ピックガード
   Victor Bailey スペシャル・サーキット・プリアンプ
   マスター・ボリューム
   ピックアップ・バランサー
   トレブル、ベース、コントローラー

 
Fender Jazz Bass Custom Masterbuilt by John English '04

 

 

※写真はクリックで拡大します




'04年購入。
Fender社のギター職人の中で、マスタービルダーと呼ばれる数人の職人たち。
その中でもトップに位置する大ベテラン、ジョン・イングリッシュ氏。
本来はストラトキャスターやテレキャスター等のギターの特別仕様を作っているが、山野楽器が「ベースを作ってくれないか?」と注文。
忘れた頃に出来上がって来たのが、この一本。


ハーレー好きのイングリッシュ氏は、ハーレーのボディー色のスウェード・ブルー・パールという、いかにもアメリカンな色で仕上げて来た。
ヘッドのロゴやペグは'70年代の仕様。
ネックや指板、ピックアップは'62年仕様。
ピックガードは'57年Precision Bass のアノダイズド・アルミニウム仕様。
Victor Bailey のプリアンプを組み込み、おまけにドロップDチューナー付き。

Fender Jazz Bass Custom Masterbuilt by John English '04 弦はボディーの裏通し。 プリアンプ駆動用の9Vバッテリー・ケースはボルト止め。
出力ジャックはボディーサイドにある。

 

 

   
Fender Jazz Bass Custom Masterbuilt by John English '04 Fender Jazz Bass Custom Masterbuilt by John English '04
ネック・ジョイント・プレートは4点止め。シリアルナンバーは#CN96876 柾目で虎目入りのネック。
Fender Jazz Bass Custom Masterbuilt by John English '04 Fender Jazz Bass Custom Masterbuilt by John English '04
ヘッドは'70年代後半のタイプだが、指板は'60年〜'62年のスラブ・ボード・タイプ。 ペグは最近のタイプで、4弦はヒップショット付き。 とんがり部分のコーナーには、ジョン・イングリッシュのマークが貼ってある。


何とも好き放題のゴチャゴチャの組み合わせである。が、これぞイングリッシュ氏が理想と考える『稼げる(使える)ベース』ではないだろうか。
ベースギターの基本はJazz Bassの4弦。
音は'62年。
プリアンプとドロップDチューナーで、歌物などのバッキングにも対応幅を拡げる。
どこへ持って行っても、どんなタイプの演奏にも安心して使える。

なるほど、と思える一本だ。

プリアンプのコントローラーにミドルが無いが、充分に中域の張りがあるので不足を感じない。
トレブル/ベースのコントローラーはどちらもプラスのみ。
全部絞った時にはパッシヴとしての音になる。
イングリッシュ氏の求めた音を、崩さないコントローラーだと言える。
品が良く、出しゃばり過ぎないで、ちゃんと存在する音だ。
だからどんな曲にも心地良くフィットする。
流石は天下のジョン・イングリッシュ。

4弦それぞれの解放でも、4弦1fret〜1弦20fretまでどこで弾いても、ストレス無く落ち着いた豊かな出音。
ネックがとてもしっかりしていて、安心感がある。

なにもこの色でなくても… と、買った当時は思った。  
ところが最近私はハーレー・ダヴィッドソンの魅力にハマり始めたので、今は妙に嬉しい。

ブラックのアノダイズド・アルミニウム・ピックガードは製造が難しいらしく、大変珍しい。
ハーレーのボディー色も、スウェード・ブルー・パールにはブラックのツートーンだから、この組み合わせになったのだろう。
おそらくイングリッシュ氏の所有するハーレーの色であろう。

このアノダイズド・アルミニウム板の表面は結構ザラザラしており(痛いという程ではない)、スラップをやっている内に右手の皮膚が擦れて削れ、1弦の外側に白く痕が残る。
拭けば簡単に取れるのだが、演奏中はちょっと気になる。
たぶん長く使う内に、手がよく擦れる部分のピックガードの表面が削れて、下のアルミニウムが姿を現すのであろう。
すると黒/銀のワイルドな雰囲気に変身する。
それがまたイングリッシュ氏の狙いなのかもしれない。

Fender Jazz Bass Custom Masterbuilt by John English '04 カスタム・ショップのジョン・イングリッシュの製作である事の証明書。

 

 

 

 



Jazz Bassで育った私としては、自然とニコニコしながら弾ける。
不安なところがどこにもない、とても弾き易いし『持っていて良かった』とつくづく思う。

尖ったところの無い、実に大人なベースだと思う。

最近は、激しい曲に使ったらどう応えるかな… という期待感も感じる♪

 

まことに残念なことに、ジョン・イングリッシュ氏は'07年6月28日、57歳で逝去されました。
謹んでご冥福をお祈り致します。


(写真撮影:光齋昇馬)

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